植松永次展 ー土が包むものー

2006|11|3|fri→11|26|sun
会期中休廊日|火曜日
開廊時間|11:00→17:30
※11月4日(土)は21:00までは開廊しております。
※10月30日(月)→ 11月2日(木)は展示替えのため
 休廊とさせて頂きます。

● 展覧会開催にあたって
僕の側にはいつも小さな一輪挿しがある。
10センチ程の焼き〆の花入は僕がこの画廊を始めるまえに初めて購入した陶器の器でもあり6年たった現在も野花を活けてみたり、手にとっては眺めてきた。僕にとっては座右の銘のような存在で迷ったときや忙しいときに僕の気持ちを落ち着かせたり、実直に歩むよう促してくれたりもする存在である。この花器の作者が植松永次さんである。『お皿や碗もつくります。始めは器を作るのではなく土いじりの中から何かを生み出したいと思っていました。材質をいかに感じさせられるかという点にこだわっていたからです。でも次第に、人間がものをつくるということのは、器もオブジェも同じレベルであるべきだと感じ始めました。なぜならオブジェは昔から人間が祭りごとに使っていたもので、器はそのオブジェの周りで酒を酌み交わすときに使われ
ていたもの。どちらも古くから人間にとって必要なものだったのです。ー中略ー 今の芸術はつくられたものが多いけど本来、人間が精神的に必要としているものをつくっていきたいと考えています。』20年以上も以前に答えたインタビューの中での植松さんの言葉。
日々の生活の近くにある飯碗、湯呑、花器、オブジェなどのモノがふと語りだすとき、人間が創りだし、生み出す行為への感謝の気持ちとその偉大さに完服させられる。それと同時につくられた作品自体にも。静かな気持ちで作品を御覧頂けると幸いです。


gallery yamahon         山本忠臣







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