望月通陽展

2007|4|28|sat → 5|20|sun


会期中休廊日|火曜日 (お知らせを御覧下さい)
開廊時間|11:00 → 17:30

● 展覧会の展示の一部
新作ブロンズ作品と新作の型染

ブロンズ作品

版画(エッチング、ドライポイント)
型染(方舟に積むものは)

● 展覧会の作品の一部
新作ブロンズ作品

● 展覧会開催にあたって

まだ僕が画廊をはじめるまえ、ある店先で
一冊の本に出合いました。やわらかく独特
な手書きの文字に引き込まれるように、そ
の本を手に取りました。文章と型染作品写
真が見開きになっていて、ちょうど絵本の
ような本でした。その本はぺージをめくる
のがもったいなく感じるくらいにとても丁
寧に作られていて、その文章と型染の布の
写真からは著者の感情がすっと心に伝わっ
てくる本でした。
その本を知ってから望月通陽の作品を少し
ずつ探し知り、今回の展覧会を開催する運
びとなりました。望月氏の作品にはブロン
ズの彫塑や銅版画、染色、陶、ガラス絵、
刺繍と多彩で様々な素材で形を創られます。
ブロンズにはブロンズにしかない空間の時
間を止めてしまうような力強さと作家の祈
りが伝わってきますし、型染の作品には繊
細な布を選び、柔らかな風が薫るようで僕
たちに新鮮な気持ちをもたらせてくれます。
本展では新作のブロンズ、染色、エッジング
ドライポイントの作品を中心に展示致しま
す。やまほんならではの作品数と展示も見
どころとなっております。また多くの小説
などの装丁で氏の作品を御覧になられた方
も多いかと思います。是非、実物の作品を
御覧頂き、何かを感じて頂けると幸いです。


gallery yamahon       山本忠臣

● 略歴

1953年(昭和28年) 静岡生まれ
染色、陶芸、ガラス絵、紙版画、リトグラフ、木彫、ブロンズなど
多様な手法を用いて独自の作品世界を築いている。
「宮本輝全集(全14巻)」など装幀も多く手がけ、’95年講談社出版
文化賞ブックデザイン賞受賞。画文集「道に降りた散歩家」で’01
年ボローニア国際児童図書展賞次席受賞。作品集に『円周の羊』など。

【出品】 1992年 「本の宇宙-詩想をはこぶ容器展」栃木県立美術館
    1995年 「日本のブックデザイン展1946-1995」
        ギンザ・グラフィクギャラリーなど
【作品集】・出埃及記、オイディプス、Frau Tudeなど
    ・道に降りた散歩家、クリスマスの歌、
    ・サリーガーデン・イギリス愛の歌(偕成社)
    ・望月通陽作品集・円周の羊(新潮社)
    ・私設書局 THE CALYPSO PRESSより
【装幀】
    1991年 「Sphinx スフィンクス」アンヌ・ガレタ著(新潮社)
    1992年 宮本輝全集(新潮社)、
        「屋上で遊ぶ子供たち」辻仁成著(集英社)、
        「渋谷天外伝」大槻茂著(主婦の友社)
    1993年 「人生の果樹園にて」大岡信著(小学館)、
        「ミラクル」辻仁成著(講談社)、
        「言露の天地」中上健次・鎌田東ニ著(主婦の友社)、
        「ラブ・ピーシィズ」柴門ふみ著(角川書店)、
     1994年 「密やかな結晶」小川洋子著(講談社)、
        「仮の約束」多田尋子著(講談社)
    1995年 「こいびとになってくださいますか」大西泰世著(立風房)、
        「生き物たちの部屋」宮本輝著(新潮社)、
        「早く家へ帰りたい」高階杞一著(偕成社)、
        「歌手、その青春の位相」「花綵列島」高城隆著(木犀社)
    1997年 「そこに文字が」金田理恵著(筑摩書房)、
        「虫くい」山室一広著(集英社)、
        「ことばが映す人生」大岡信著(小学館)
     1998年 「悪の花」杉本秀太郎訳(彌生書房)、
        「くりやのくりごと」林望著(小学館)、
        「ワイルド・フラワー」辻仁成著(集英社)
【本の装画】 ●「フルハウス」「家族シネマ」柳美里著
      ●「ひとたびはポプラに臥す」宮本輝著
      ●「愛への便り」連城三城著 ほか



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