● 展覧会開催にあたって
本展では硝子作家、辻和美さんと彼女が主催する硝子工房factory zoomerの作品を紹介致します。彼女の作品をみているとなにか不思議な感じがし、様々なことを想像させてくれます。よく見慣れてた既成のガラス瓶とは何かが違う・・・・この案内状の表面の作品(写真)をよく視てみると吹きガラスという技法で作られているトルの形が左右非対称になっていることにまず気がつきます。またボトルの口にはキャップが付けられていて柔らかなカタチをしたボトルの中には目では見えないなにかが十分に満たされているような気がしてきます。辻さんの想いが込められているような、僕たちの空想や大切なモノや想いが閉じ込めておけるような・・・・彼女が作るガラスの器やこのようなボトルには様々な食材が盛りつけられたり、ジュースやワインなどの飲み物の容器として日常の食卓を楽しくさせてくれるものだがこうして少し違う角度からみることができるのも彼女の作品の愉しみだと思う。ガラス工芸やアートなどと今、わけられているジャンルからみるのではなく、ただ彼女がつくるモノから何かを感じて頂けると幸いです。本展ではボトルの他にも、factory zoomerの器が全点、ご覧頂けます。乞うご期待。
経歴
1986 ・金沢美術工芸大学商業デザイン科卒業(金沢)
1986-89 ・渡米、イタリア人アーティスト、ナルシサス・クアグリアータに師事
1989 ・カリフォルニア美術工芸大学卒業(カリフォルニア)
・マテオ・トウン・スタジオでテーブル・ウエアーのデザインを手掛ける(ミラノ)
1989-02 ・金沢卯辰山工芸工房・ガラス工房専門員
1996- ・ガラスデザイン・制作のユニットfactory zoomerをスタートさせる。
1998- ・金沢美術工芸大学・非常勤講師
2001- ・同時個展ラリーAnother Movementのディレクターとして企画、運営行う。(金沢)
・金沢卯辰山工芸工房・ガラス工房非常勤講師
個展
1994 ・「辻和美ガラスワークス」南海放送サンパーク美術館(松山)
1995 ・「Motherland」ギャラリーGenkai (東京)
・「水果実」INAXギャラリー(金沢)
・「Parts」ギャラリー点(金沢)
1999 ・「治癒:Looking for the love」ギャラリーナノリウム(山梨)
2000 ・「辻和美展-慈雨」新造形創造館(静岡)
2001 ・「辻和美展」CAS(大阪)
・「辻和美展」ギャラリーOXYDOL(金沢)“Another Movement”
2002 ・「Self-defense」石川近代文学館(金沢)“Another Movement”
・「記憶のシェア」DEE’S HALL(東京)
2003 ・「記憶のシェア」インフォームギャラリー(金沢)“Another Movement”
・「記憶のシェア」ギャラリーナノリウム(山梨)
2004 ・「記憶のシェア」立体ギャラリー射手座(京都)“ Kyoto Art Map”
・「居心地のいい場所」こらぼん(金沢)“Another Movement”
2005 ・「celebration-最初の記憶」factory zoomer/shop(金沢)“Another Movement”
2007 ・「Daily Life」CAS(大阪)
factory zoomer
辻和美がデザイン、制作をするガラス工房。食器やインテリアと毎日の生活に活躍
するモノを提案。和でもなく洋でもない現代の日本のスタンダードをつくりあげて
いくことを目的とする。国内外で、展覧会多数。 |